企業担当者と作り手が、菓子と布小物のギフト見本を囲み包装や納品条件を相談するイラスト
ギフトの完成状態を確認するイメージイラスト。実在の商品・人物や納品実績ではありません。
この記事の要点
  • 最初に、用途、受け取る人、数量、予算、納品日を決めます。
  • 既製品の購入、包装・名入れの変更、共同開発では、必要な準備と期間が異なります。
  • 食品は表示、アレルゲン、期限、保存方法、製造・販売上の責任を確認します。
  • 継続できる取引にするため、検品、変更、キャンセル、支払、追加発注の条件まで合意します。

活用しやすい場面

授産製品は、食品、日用品、雑貨、印刷物など、施設ごとに商品と生産体制が異なります。企業では次のような場面が考えられます。

場面商品を選ぶ視点確認したい条件
周年・記念品企業らしさ、保存性、持ち帰りやすさ名入れ、個別包装、納品日
イベント・展示会配りやすさ、説明の短さ、数量単価、梱包単位、会場への搬入
顧客への贈答品質、外装、受取人への伝わり方送り先、のし・カード、期限
従業員向け選択肢、アレルギー、保管方法社内配布、受取確認、余剰分
季節の企画季節性、予約時期、再注文の可否製造可能数、締切、分納

「社会貢献になるから」だけで商品を決めるのではなく、受け取る人が品質や使いやすさに価値を感じられるかを確認します。商品を通じて活動を知ってもらう場合も、説明を長くしすぎず、商品そのものの魅力が伝わる形にします。

3つの連携方法

方法内容向いている場合
既製品を購入現在販売している商品を、既存の仕様でまとめて購入納期を短くしたい、まず試したい
包装・名入れを変更既製品に企業ロゴ、カード、帯、セット箱などを追加記念品らしさを出したい
共同開発用途、商品、容量、デザイン、工程を企業と施設で設計継続企画や独自商品をつくりたい

変更範囲が増えるほど、試作、校正、資材調達、表示確認、検品の期間と費用が必要です。共同開発では、企画、デザイン、製造、品質確認、在庫、知的財産、販売後対応の担当を最初に分けます。

配布日を動かせない場合は、既製品と既存の包装を第一候補に。名入れが必須でなければ、商品自体を変えず同梱カードで目的を伝える案も相談できます。ただし、カード追加にも制作・封入の確認が必要です。「小ロット」「短納期」の範囲は商品・施設・時期によって異なり、一律の最低数量や所要日数はありません。必要数が最低数量に届かないときは、既製品への変更や別商品を比較し、使い道のない余剰を買う前に相談します。

包装・封入などの工程を依頼したい場合

商品の購入とは別に作業を発注するときは、何を支給し、どこまでを完成品とするかを共有します。B型施設への見積依頼の記入例で、試作・検品・資材・費用分担の確認点を整理できます。

新しい商品を一緒につくる場合

共同開発の試作・量産の判断と費用分担では、最初の相談例、承認条件、仕様変更のメモ、図案や技術を使う範囲を確認できます。

相談前に整理する発注条件

項目伝える内容
目的・用途周年、イベント、顧客贈答、社内配布など
受け取る人年齢層、利用場面、食品への配慮、配送方法
数量必要数、予備、最小・最大数量、追加注文の可能性
予算1個当たりと総額、送料・デザイン・包装を含むか
納品希望日、納品先、分納、梱包単位、搬入条件
仕様商品、容量、色、包装、名入れ、ロゴ、同梱物
品質見本、許容差、検品方法、不良時の連絡と対応
表示・権利食品表示、企業ロゴ、写真、施設名、紹介文の使用範囲
取引条件見積、支払日、キャンセル、仕様変更、余剰・不足
数量と希望日だけでは見積もりにくい

同じ100個でも、既製品を一括納品する場合と、名入れして100か所へ発送する場合では工程も費用も異なります。包装、配送、校正、検品を含めた完成状態を共有します。

商品未定でも使える相談文例

相談例(仮の条件)。実際の商品、価格、受注可能数、対応期間は取引ごとに確認してください。

来場者への記念ギフトを検討しています

社内イベントの来場者80人と予備5人分、計85セットを検討しています。総予算は税込10万円以内で、商品・包装・カード・送料を含めて比較したいです。商品は未定で、常温保存の個包装菓子か、持ち帰りやすい布小物を候補にしています。

配布日は○月○日、納品希望日は○月○日です。納品先は本社1か所で、受取担当者が検品し、当日まで社内で保管します。名入れは必須ではなく、既製品にカードを添える案と、ロゴを入れる案の対応可否・費用・承認期限を教えてください。

食品の場合は、配布時の期限と保存条件、原材料・アレルゲン情報を確認したいです。候補商品、最低数量、有料見本の有無、仕様・数量を確定する期限もお知らせください。

未定の欄は「未定」と伝えて構いません。最初の相談には配送先の地域や件数で足りるか確認し、個人宅の住所一覧や受取人の健康情報は送らずに進めます。個別配送を決めてから、必要な宛先項目・安全な受渡方法・保管期間を調整してください。

発注から納品までの流れ

  1. 用途と条件を共有する: 目的、受取人、数量、予算、希望日、納品方法を伝えます。
  2. 商品と施設を選ぶ: 商品の品質、生産可能数、設備、得意な工程を照合します。
  3. 見本と見積を確認する: 商品だけでなく、包装した完成状態で大きさ、持ち帰りやすさ、表示を確認します。有料見本・送料・返却の要否も聞きます。
  4. 仕様と承認日を確定する: ロゴ、色、文章、表示、数量の確認者を決めます。社内承認・正式発注・入金など、どの条件がそろった時点で製造日程が確定するかを確認し、承認した版を残します。
  5. 製造・検品・受取を行う: 合意した基準で検品します。納品後の不足・破損・印字違いについて、連絡期限と交換・再納品の可否を確認します。
  6. 配布後に振り返る: 余剰、受取人の反応、次回の数量・仕様を記録します。配布日変更時は、食品の期限や保管条件も見直します。

納期は「問い合わせから○日」と思い込まず、商品・包装・校正・配送のどこまでを含む日付か聞きます。承認が遅れたときは、品質確認を省くのではなく、仕様の簡素化、別商品への変更、実施可否を改めて相談します。

価格と納期に含まれるもの

商品代以外に、試作、デザイン、ラベル、個別包装、箱、検品、保管、送料、複数先への発送などが必要になる場合があります。見積では、何が単価に含まれ、何が別途費用かを確認します。

見積は同じ完成状態・納品条件で比べる

比較項目確認する質問
セット内容商品は何個入りか。箱、袋、カード、封入まで含むか。見本と量産品の仕様は同じか。
総額・費用税込・税別のどちらか。見本、デザイン、修正、包装、送料、振込手数料など、別途負担する費用はあるか。
到着・配送発送日か到着予定日か。一括納品か複数先か。分納や不在による再配送は別料金か。
変更・取消数量・ロゴ変更、キャンセルはいつまで可能か。購入済み資材や制作済み分の費用をどう扱うか。

「予算を超えたので単価を下げる」だけでなく、専用箱を既存包装に替える、個別配送を社内一括配布に替えるなど、必要な体験を保ったまま工程を減らせるか検討します。食品表示や検品に必要な確認は削りません。

B型施設では、利用者の体調や支援上の必要性を踏まえて工程を組み立てています。大量・短納期を前提にせず、早い段階で希望数量と使用日を共有します。数量を分ける、既製資材を使う、仕様を簡素化するなど、品質と生産体制の両方を守れる方法を検討します。

見積条件を一緒に考えるために

授産製品の販路別の費用と確認事項では、包装、送料、手数料で施設の受取額がどう変わるかを整理しています。価格だけでなく数量や包装の条件を相談する際の参考になります。

食品を選ぶときの確認

容器包装された加工食品などには、食品表示法に基づく表示が必要です。商品や販売方法によって必要事項が異なるため、名称、原材料、アレルゲン、内容量、期限、保存方法、表示責任者などを製造・販売を担う事業者と確認します。

場面配布までに確認すること
包装変更名入れシールや帯で必要な表示を隠さないか。外箱を外して個包装だけを渡すなら、その状態の表示を製造・販売者と確認する。
商品選定最新の原材料・アレルゲン情報を確認する。表示だけから「誰でも安全」と判断せず、食品以外の選択肢や辞退できる受渡方法も検討する。
受取・保管納品時だけでなく配布時にどの期限が残るか、常温・冷蔵等の保管場所を確保できるか。期限は表示された保存方法を守る前提で、開封後まで保証するものではない。
配布・連絡原材料等を受取人が確認できる状態で渡す。商品名・ロット等をたどれる記録、問い合わせ先、不具合時の連絡・回収対応の役割を決める。
古いアレルギー一覧をそのまま使わない

2026年4月にカシューナッツが特定原材料に追加され、2年間の経過措置が設けられています。古い資料の品目数だけで判断せず、最新の表示情報を確認してください。経過措置中も、必要な原材料情報は製造・販売者に問い合わせます。

食品表示の適否は商品と取引形態によって判断が必要です。個別の商品は、所管の保健所、消費者庁の資料、食品表示に詳しい専門家等へ確認してください。

活動の背景を伝えるとき

施設名、作り手の写真や言葉、障害に関する情報を広報へ使う場合は、本人と施設の許可、掲載媒体、掲載期間、二次利用の範囲を確認します。企業のロゴや名称を施設側が発信する場合も、同様に使用範囲を決めます。

作り手の個人情報や障害を、商品の価値を説明するために過度に開示しません。商品づくりの工程、品質、地域とのつながり、購入が仕事の継続にどうつながるかを、確認できる範囲で伝えます。

一度で終わらない取引にする

  • 仕様、見本、検品基準を次回も使える形で残す
  • キャンセル、数量変更、不良、納期変更の連絡方法を決める
  • 施設が資材を先に購入する場合の負担と支払条件を確認する
  • 受取人の反応を、個人情報を含まない形で施設へ返す
  • 再注文の締切、生産可能数、季節商品の時期を共有する

継続発注は、施設にとって仕事量を見通しやすくする可能性があります。一方で、売上や数量がそのまま工賃向上を保証するものではありません。必要経費、生産工程、施設へ残る収入を確認しながら条件を整えます。

gooddeedsで商品とつながる

gooddeedsでは、福祉施設の商品や活動を紹介しています。掲載商品、在庫、名入れ、数量、納期などの最新条件は、商品ごとに確認してください。希望する商品が決まっていない場合も、用途と条件からTEAM DiJobへ相談できます。

用途から商品と連携方法を考える

ギフト、ノベルティ、周年記念、社内企画など、商品が決まっていない段階でも相談できます。用途、数量、予算、希望時期をお知らせください。

法人ギフトについて相談する

参考資料

情報の基準時点: 2026年10月。資料確認日: 2026年10月24日。食品表示は全国共通の制度です。相談文例や見積比較の項目は、発注条件に合わせて使ってください。行政の指定様式ではありません。対応可能な商品・数量・期間や配送条件は取引ごとに異なります。表示や契約等の個別判断は、所管窓口や専門家へ確認してください。